一般建築

1-1.屋根と柱（または壁）を有しているもの

土地に建てられ定着している工作物のうち、屋根を柱または壁で支えてあるものが「建築物」です。

1-2. 屋根と柱（または壁）を有しているものに付属する塀や門など

屋根を柱または壁で支えてあるものに附属する塀や門、観覧のための工作物なども「建築物」に含まれます。

1-3. 屋根と柱（または壁）を有しているものに設けられる建築設備

「建築設備」とは、車庫や地下室などです。屋根を柱または壁で支えてあるものに設けられている建築設備も「建築物」に含まれます。

以上の定義からすると、屋根を壁で支えたバス停や物置、屋根を柱で支えたカーポートなども「建築物」に含まれるというわけです。想像と違って驚く方も多いのではないでしょうか。

2-1.特殊建築物とは？

「特殊建築物」とはその名の通り、「特殊な用途をもった建造物」を指します。建築基準法には次のような建築物が特殊建築物だと定められています。

• 映画館・劇場・観覧場・演芸場・集会場・公会堂
• 病院・診療所・旅館・ホテル・下宿・寄宿舎など
• 学校・博物館・図書館・体育館・スケート場・ボーリング場など
• マーケット・百貨店・ダンスホール・展示場・キャバレー・料理店・飲食店・公衆浴場・遊技場など
• 倉庫
• 自動車修理工場・自動車車庫・映画スタジオ

さらにと畜場・危険物貯蔵場・汚物処理場・火葬場を含める場合があります。多くの人が集まる場所や、防火上・衛生上とくに規制が必要な建造物等が特殊建造物だというわけです。

2-2.大規模建築物とは？

次に「大規模建築物」について見ていきましょう。大規模建築物とはその名の通り大規模な建築物のことですが、その規模は以下のように基準が明確に設けられています。

具体的には、「高さ13ｍ超」「軒高9ｍ超」「階数が3階以上」「延べ面積500平方メートル超」のどれか1つを満たす木造建築、または「階数が2階以上」「延べ面積200平方メートル」のどれか1つを満たす木造以外の建築物のことです。

つまり、意外なことに鉄筋造の2階建て以上ならどんなに延べ面積が狭くても大規模建築物と呼ばれるわけです。

3-1.「一般建築業」の範囲は？

建築業は、建造物や道路、橋などあらゆるものの建築が含まれます。その中で「一般建築業」とは平たく言うと、戸建て住宅や店舗などの一般建築物の建築に当たることです。

一般的な建築に当たるという意味で、一戸建ての建設店舗の施工はもちろん、増築や改築、住宅のリフォームや中古住宅の改修を含む場合もあります。

特殊建造物や大規模建造物の建築は大がかりな公共事業的な側面が強い一方で、一般建設業が取り扱う建造物は一般市民の暮らしに身近な建造物だと言えます。